高校統廃合は、世界の流れと教育基本法の精神に反します。
「教育の憲法」といわれる教育基本法。
第3条には「教育の機会均等」が、
第10条には「教育行政」の任務がうたわれています。県立高校の統廃合計画は、高校減らしで受験競争を激化させ、高校に行けない子どもを増やし、子どもの学ぶ権利を奪います。教育基本法の精神に反しています。
また世界の流れを見れば、高校に入学希望者全員が行けない日本の実態がいかにおそまつか、いわんや、廃校をすすめ、さらに事態を悪くすることなど、あってはならないことがわかります。
日本政府は、1979年に批准した「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」(社会権規約)のうち、中等・高等教育の漸進的無償化を定めた第13条2項などについて留保しています。締約国151ヶ国のうち、留保しているのは日本以外では、マダガスカルとルワンダだけです。
第13条2項は、中等教育(日本においては、高校での教育)がすべてのものに機会が与えられるべきであり、しかも徐々にではあれ、「無償」をめざすべきだとのべています。現在でも公立高校に全ての人が行けない、有償である、その上、公立高校を減らしてもっと門戸を狭くするのは、まったく世界の流れに反しています。先進国の水準とはとてもいえません。
また、ユネスコ(国連教育科学文化機関)は1985年、国際成人教育会議で「
ユネスコ学習権宣言」を採択しました。そこでは学習権を「あらゆる教育の手立てを得る権利であり、個人的・集団的力量を発達させる権利である」とし、「人間の生存にとって不可欠な手段」と規定しています。さらに学習権は、全ての人間の基本的権利の一つであるとまで言っています。競争教育によって多くの子どもがふるい落とされ、経済力の大小で学校に行けるかどうかが決まる事態は、学習権の保障にほど遠いと言わざるをえません。「高校つぶし」は、ただでさえ遅れた現状をさらに悪くします。